人を信頼できない社会


 新聞に、「小学校では、『知らない人に道を聞かれても近づかず逃げろ』と教える」という記事が載っていました。確かに、ここ最近の連続した小学生の事件を受けた対応として仕方ない面もあるかもしれません。でも、「人に親切にしよう」という美徳(?)を小学校ですら教えられない、ということがとても残念です。親による送り迎えや送迎バスなどは、犯罪先進国では当たり前のことだそうですが…。


 僕の頃は、「知らない人についていかない」程度でした。「送ってあげる」と言われても車に乗らない、とか。僕自身も、「送ってあげる」と言ってくれた方の申し出を断った覚えがあります。
 そうでなくても、学校帰りに道草する楽しみが与えられない子どもたちが可哀想だなと思います。

 犯罪に会うか会わないか、が自己責任になれば、当然弱い子どもたちが狙われることになります。あとお年寄り。
 一連の事件を受け、「警戒を強化する」ことや「性犯罪者を登録して監視する」という対策が挙がっていますが、果してそれだけでことは解決するのでしょうか?
 「犯罪を犯してしまう側」の要素を改善しないことには、次なる弱者が標的になることの繰り返しになってしまうような気がするのですが…(むしろ、ギスギスした監視社会になることで、余計に犯罪者が増える土壌になる気もします)。