県庁のお仕事①

 レポート第1弾をお送りします。
 保健予防課に居座り、保健行政の可能性と限界を思い知る毎日です。


 まず、ここでおおまかに何をやってるかというと、医療・保健に関わる政策の立案と実施をしています。
 予防接種や健診の実施、保健所の運営などのお仕事はなんとなく分かりますけど。
 難病や特定疾患への公費補助関係(ハンセン病も含まれます)、結核感染症の発生状況の把握、疾病予防・健康増進計画の策定・実施、医療体制の整備、などなどがあります。


 で、いまアツいのは、新型インフルエンザ対策」です。
 鳥インフルエンザの広がりは記憶に新しいところですが、最近報道されなくなったからと言って収束したわけではなく、アジアを中心にまだまだ広がっています。あちらではヒトへの感染で死者も出ています。で、今はヒト→ヒトの感染はないんですが、もしもその能力を獲得してしまったら…、「新型インフルエンザ」となって世界中に蔓延し、たくさんの犠牲者が出るだろう、と予想されています。まず間違いなく近いうちに起こるだろう、とも。
 大流行した場合、当然医療機関もダメージを受けます。交通機関なども。それらのダメージから優先的に守るモノを決め、守り方を決めておくことが必要です。食べ物などは必要ですが、交通を動かせばそれだけ感染も拡大するので、そこはうまいバランスを取らなくてはなりません。ワクチンができるまではタミフルでしのぐことになるので備蓄もしておきます。


 インフルエンザはそんな感じ。


 このようなトピックス的な取り組みが、なんと、担当者の問題意識一つで決まっていくようです。なにせ、医師の職員は限られているので、医師がこうと言ったら通ってしまいます…。この部署には偶然閑職ではない医師がいるため、割と真剣に取り組まれている印象を受けましたが、なかなかなり手もいず、リタイアした年配医師がやっているところもあるそうです。


 そんな不思議なところです。